気温が上昇した時や運動した時など、肌表面や体温があがると汗が出ます。緊張や興奮といった精神的変化でも汗がドッと出ることがあります。全ては生理的なもの、自分ではコントロールできません。

形成外科では、汗を出す汗腺そのものにアプローチすることで局所的な汗の量を軽減していきます。更年期、甲状腺機能亢進症などの基礎疾患が原因による過剰な発汗は、続発性多汗症と呼ばれ、こちらは専門家による基礎疾患の治療が優先されます。

男性の顔
男性の顔
保険治療でカバーできるものは脇の多汗症だけですが、自費治療では、ワキだけでなく手のひらや足の裏といった部位も治療対象となります。そこでボツリヌス菌治療に関しては、費用を低くおさえた自費治療とすることで、治療の選択肢を広げています。
また比較的お求めやすい制汗剤といった医薬部外品がありますが、厳選された高い効果が期待できるものを準備しています。

 

剪除法(せんじょほう) ―手術による治療―

脇汗は、エクリン汗腺から出るサラサラとした汗が原因です。剪除法と呼ばれる皮膚の裏に密着している組織を除去することで汗腺を取り除くことができます。エクリン汗腺はアポクリン汗腺よりも皮膚に近い場所にあるため、かなり皮膚を薄くする様に削っていきます。そのため術後は、より厳重な安静が必要となります。
治療後3日間は圧迫固定をし続けます。その後4日間は軽い圧迫にしますが、術後の1週間は脇の圧迫固定を続けることになります。

ボツリヌス菌毒素 ―注射による治療―

重症腋窩多汗症ではボツリヌス菌毒素(ボトックス)による保険治療がありますが、当院では現在行っていません。重症とする診断基準が高いため、この条件を満たすことが難しく、また血液検査の結果を待つため、当日治療ができません。治療自体は3割負担のため安く感じますが、検査や再診などを加味すると、トータルはそこそこの費用になります。
当院では同じ効果を持つボツリヌス菌毒素(ヒュートックス)を使った治療を、保険治療に近い費用で提供しています。

カントン包茎エクロックゲル ―塗る薬―

汗の量が多くなる原因がはっきりしないが多量の脇汗に悩まされる症状を、原発性腋窩多汗症と呼んでいます。この症状がある方は、日本で初めて保険適応になった外用薬‘エクロックゲル’が良い適応です。エクロックゲルを塗ることで、交感神経からの汗を出す命令が汗腺に伝わらないようにブロックすることで、汗をおさえていきます。
直接薬を手で触れることなくわきに塗れる構造で、1日1回、両わき全体に塗布していきます。

Dシリーズ  ―デオドランド 医薬部外品―

医療機関のみで購入できるデオドラン ‘Dシリーズ’をご用意しています。乾燥硫酸アルミニウムの効果で汗を抑えていきます。スティックタイプ、クリームタイプ、パウダータイプの3種類をその用途で使い分けていきます。

直塗りスティックタイプ
D-bar

手を汚さずに、思いついたらササッと塗れる。特にワキの臭い、ワキ汗などに最適です

15g 1,650円
直塗りクリームタイプ
D-tube

デオドランドシリーズ-クリームタイプ

よく延び、塗り拡げられるオールマイティーなタイプ。体幹、四肢の皮フ汗臭、制汗に適しています。

40g 1,980円
直塗りパウダータイプ
D-powder

デオドランドシリーズ-パウダータイプ

ふんわりと成分をいきわたらせる、べとつかないタイプ。足指の間など足の臭いを気にされている方に最適です。

30g 2,200円
女性の顔
女性の顔
夏の暑い時の脇汗は悩ましいですが、実は冬服でいるときに、寒い外から暖かい部屋に入った時に感じるしたたる汗も、そのまま服が吸収していると思うとテンションが下がります。服などに汗染みができることを考えたら、この治療はとても助かりますが、逆に、自分ではコントロールできない生理的な現象をおさえてしまって、何か問題はないのでしょうか?例えば他の部位から余計に出るとか、体の調子がおかしくなってしまうとか。
男性の顔
男性の顔
部分的に汗を止めること自体は全身への影響はないと考えています。動物の中で一番の汗っかきは人間と言われています。優れた汗の調節機能が人間には備わっているため、ここまで進化できたとも言われ、さすがに少々のことでは支障はないでしょう。
多汗症ではボトックス治療が一番お手軽なこともあり、リピーターも多いのですが、わき汗に関しては、一年を通して春から梅雨の頃と冬前が多く、真夏や真冬は少ない傾向にあります。

 
 

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