形成外科で魅せるおへそを

 
出臍(でべそ)や平坦なお臍といった整容面の悩み、中から染み出しのある炎症の悩み、腹腔鏡の傷跡がケロイドに・・・。このようなトラブルがあれば一度ご相談してください、魅せるおへそを探ります。

おへその中がジクジク、カサカサする

おへその中の皮膚表面がガサガサしている、中から黄色い汁が出る、朝起きると目やにのような液体が固まったものが見られるといった症状では、感染を起こしているか慢性的な皮膚炎が起きているかもしれません。
清潔に保とうと自己判断でいじっていると、症状が悪化し全身状態にも影響する可能性がありますので、気をつけてください。
治療では、症状に応じた適切な軟膏を使うことで治していきます。

おへその凹みがない ― 臍突出症 臍ヘルニア ―

胎児の生命ラインである臍帯(さいたい、臍の緒)は産後に脱落し、その断端は瘢痕収縮することで陥凹した臍窩が形成されます。同時に腹筋を貫いていた臍帯の通り道(臍輪)が閉じることで、お腹の内外を強固に隔てています。
この臍窩または臍輪の線維化の形成が不完全のためおへその陥凹が見られないもの臍突出症(でべそ)と呼んできます。大きく2つの原因がありますが、どちらも手術治療の対象になることが多いです。
臍突出症  臍ヘルニア

臍突出症

臍帯の遺残となる瘢痕が過剰にあると、皮膚がおしあげられたようになり、おへそに自然な凹みがないまたは突出した状態になってしまいます。機能的には問題ありませんが、整容面の問題から手術の適応になることがあります。
臍突出症では、突出した臍を正中で臍輪まで切開し、臍輪と皮膚の間に存在する瘢痕組織を除去して、皮膚を適切な位置に固定させて、陥凹した形の臍を作ります。

臍ヘルニア

臍輪が開いていて、腹腔に包まれた腹腔内容物と腹膜が脱出している状態です。
生まれつきのものは自然治癒の可能性があり1歳になるまで様子を見ますが、治癒しない場合は手術の適応になります。(当院では小学生以下のへそ形成手術は行っていません)
大人の方で臍輪の閉じ方が不完全で脆弱な場合、妊娠や肥満が原因で臍ヘルニアを生じることもあります。成人の場合は自然治癒が期待できませんので、速やかに手術することが望ましいです。
臍ヘルニアでは、腹膜に包まれたヘルニア嚢を腹腔内に戻し、腹直筋同士を正中に寄せて縫合して、そのヘルニア門を閉鎖します。最後に皮膚を腹直筋鞘に固定し、下方がより凹んだ縦長で十分な深さのある形のおへそを作ります。
※一番下の断面図だけ載せたいです。
臍ヘルニア

過去に行った手術の傷跡

おへその穴の辺縁は、ここに傷ができても目立ちにくいという理由で、手術のアプローチとして好まれて選ばれます。代表的は傷として消化器や泌尿器、婦人科系などで行われる腹腔鏡手術があげられます。また脂肪吸引やお腹の除皮術などでもおへそに傷を作ることが多いです。
傷跡は術後すぐには問題がないのですが、時間が経つにつれて傷が盛り上がってくることがあります。術後瘢痕ケロイドと呼ばれ、おへその形が著しく変形したり、おへその穴が瘢痕に覆われてしまうといったこともしばしば見られます。見た目の悪さも問題ですが、慢性的な痒みや痛みが伴うこともよくあります。入り組んだ瘢痕が粉瘤と呼ばれる皮膚が袋状になった形状となり、その中に代謝物を溜め込むことで、悪臭がいつもする、炎症を繰り返すといった不都合を伴うことがあります。
治療は臍突出症と同様、手術をすることで本来のきれいなおへそを作っていきます。その後は瘢痕・ケロイドの治療に準じて、再発・変形に備えた術後療法を行なっていきます。(詳しくはこちら)

女性の顔
女性の顔
腹腔鏡の跡で悩んでいる方や、女性ではへそピアスのトラブルが原因で不自然なおへその形に悩んでいる人もいますよね。
理想のおへその形に明確なものはないかもしれませんが、縦長の細いおへそは一つの答えかな。モデルさんのようにウエストのしまった体にみえます。おへその形をごまかすわけではありませんが、へそピアスをすることで、「魅せるおへそ」を演出するのも、女子ではいいのかも。
男性の顔
男性の顔
腹腔鏡手術でおへそに傷を作った患者さんの4割の方が傷跡に何らかの症状があり、そのうち7割近くの方がどこに相談に行っていいのかわからず、悩みを1人で抱えているという統計がありました。(形成外科学会より)
何らかの症状や不都合があれば保険治療が可能です。ぜひ「あざみ野駅前形成外科」にご相談していただければと思います。

 
 

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